まるしか Photo & Art Blog

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カメラ本29冊すべてを読んだ感想です【超初心者〜中級者、上級者向けに整理】

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【2020.6追記】過去の記事です。記事の一本化、本の整理を行いました。ちょっとだけ本を追加してます。

こんにちは、まるしかです。

 

カメラの本ってほんと種類がたくさんあって、どれを読んでいいやら迷います。

おんなじことが書かれてあるように見えても、著者の表現や経験が入ってるので、微妙に内容が違うんですよね。

 

そうすると読んだ後で初めて、「この本はこういう人向けに書いたんだな」というのがわかります。

こればっかりは、読んだ人と読んでない人で言うことが全然違いますから。

 

そこで29冊のカメラ本を読んだわたしが、感想を書きます。

あと1冊でキリが良いのですが、それはこれから読みます。笑

(『ナショナルジオグラフィック プロの撮り方 完全マスター』を買いました)

 

本の順番は以下の通りです。

  • 超初心者向け→初心者向け→中級者向け
  • カテゴリ別【レタッチ、ライティング、星空撮影、オールドレンズ】
  • 上級者向けもしくは写真について考えたい時に読む本

 

それぞれの章で、読んで欲しい順に本を紹介します。

 

本の中身は、

  1. こういう人におすすめ
  2. 感想

の順に書きます。

 

 

超初心者向け

写真の上達には近道がある カメラの使い方より大切な「見る力」を身につける方法

こういう人におすすめ

  • カメラを趣味にしたいけど、うまく撮る自信がない
  • カメラって高いのを買わないといけない?
  • まずは楽しく撮りたい

 

カメラの設定もわからないような初心者が、カメラ操作の本と合わせて読んでみるといいです。

そもそもカメラを買う前に読んでもいいと思います。

kindle版だとスリーコインで買えてしまいますし、お試しにぴったり。

 

この本は、日常をどう撮るかという考え方と構図の話です。

「足元を撮ってみよう。雨の日を撮ってみよう。日常が非日常に変わる瞬間がある」といった、気づきを与えてくれる本です。

 

カメラの値段関係なく、どう撮るか?は全く変わりません。

なので、ここに書かれていることはスマホでも真似できます。

 

作例はやはりプロの講師の方の作品でうまいです。

それでいて近場の撮影ばかりなので、真似したら撮れそう。

「作品って、ほんのちょっとの視点の違いだけでいいんだ」というのがわかります。

 

カメラはじめます!

こういう人におすすめ

  • 説明文は挫折しそう。漫画で学びたい
  • カメラ初心者本の決定版が欲しい

ここまでカメラをわかりやすく書いた本はない!

いい時代ですね。漫画形式でサクサク読めます。

 

カメラの操作に関しては、最初に覚えておきたい3つのことに絞って説明してます。

  1. ボケを変える(F値)
  2. 明るさを変える(露出)
  3. 色を変える(ホワイトバランス)

ボケ・明るさ・色をちょっと変えるだけでだいぶ違います(特に明るさ)。

ちなみにこの3つは超初心者だけじゃなく、プロでも頭を悩ます要素なんですよ。

基礎にして写真表現の大黒柱です。

 

その他、構図・撮る時間帯の話から撮影グッズ、レフ板など、盛りだくさんな内容。

 

カメラ初心者の方にわたしから伝えたいことは、

  • 本の内容は一度に全部を覚えようとしない
  • まずは自分が撮りたいものを決める
  • それを撮るための知識を深掘りする(あと必要な道具があればその知識も)

 

狭く深く習ったほうが上達が速くなるし、撮りたいものを撮ってるから楽しい。

楽しく撮るのが一番の上達法です!

 

まるごとわかる!撮り方ブック

こういう人におすすめ

  • センスある人の写真を見ながら学びたい
  • 家族や子供写真の撮り方を知りたい

これも超初心者向けのHOW TO本なのですが、写真がハッとさせられる作例なのが印象的で購入しました。

単純に著者の写真のセンスがいいです。

 

中には家族写真の撮り方とか載ってます。

花や動物、風景の撮り方について解説している本は多いけど、ポートレートというか家族、特に子供を撮る方法について書かれてある本て意外と少ないんですよね。

 

そういう意味で希少な本です。

 

また風景の印象も負けていません。星空の写真も綺麗です。

著者はわたしと同じ超広角レンズSamyang 14mm F2.8を使っているらしく、LEEソフトフィルターの存在をこの本で知りました。その意味でも得たものはあったかなと思います。

 

初心者向け 

すずちゃんの理解して学ぶカメラとレンズ

 

こういう人におすすめ

  • 初心者からの脱出
  • カメラの仕組みを絵で知りたい

イラストが豊富でとてもわかりやすいカメラ入門書。

基礎的なことはすべて網羅してあります。

 

初心者から脱して中級者をめざす本ということで、優しい内容の中に若干小難しい話も載ってます。

 

わたしの場合は、レンズの収差についての解説が読みたかったから即買い。

やはりイラストがあるとないとでは大違いですね。わかりやすかったです。

 

この本の著者は、先ほど紹介した『カメラはじめます!』の監修をしている鈴木知子さんです。

先行で販売されている『すずちゃんのはじめてのカメラとレンズ』は、『カメラはじめます!』と読者層が被ってそうなので読みませんでしたが、kindle unlimited読み放題でタダですので、両方読んでもいいかもですね。

 

kindle unlimitedの本一覧はこちら

 

構図を極める

こういう人におすすめ

  • カメラが上手くなりたい
  • 評判のいい本が欲しい

カメラ初心者だった頃のわたしが、一通りカメラに慣れた頃に買いました。

ちょっと高かったけども、早くに買っておいてよかったと今でも思います。

はっきり言いますと「構図を極める」は名著です。初心者でもレベルアップしたいなら買っておくべき本です。

 

いや、初心者のみならず上級者まで全てのレベルの人に参考になる超おすすめ本です!

というのも、時間をおいて再読すると得られるものがあるからです。多分最初に読んだときは全体の10%くらいしか理解してなかったと思います。

でもそれでいいです。10%の内容だけでも価値がありますから。

 

本の内容としては、構図のダメな例といい例が見開きに並べてあります。悪い方がなぜダメなのかが理解できてわかりやすい。

それにどのカメラでも真似できるのでとっつきやすいです(ただし簡単に真似できる技ばかりではない)。

 

露出を極める

こういう人におすすめ

  • 『構図を極める』が面白かった
  • シャッタースピードを使いこなすのに憧れる

特にシャッタースピードに着目してまとめられたナショジオ構図本の一つ。

写真を撮る人すべてにおすすめです!

 

名著『構図を極める』の前身で重複する箇所もありますが、依然として素晴らしい内容。

 

シャッタースピードの違いで写真はこう変わるとか、

迷ったら露出はどこに合わせればいいとか、

そういうことがわかります。

 

それとやっぱり被写体に寄ることの大事さはナショジオ本共通です。

 

あと、露出とは関係ない個別のトピックス(フィルターとか)も参考になります。

ただ個別のトピックスが結構あって、本としてはまとまりに欠ける部分があります。その意味で、

『構図を極める』→『露出を極める』

の順で買うといいと思います。

 

あとで書く『構図の法則』と合わせて3冊あれば、初心者から上級者までためになる構図本3種の神器は完成です!

 

イラストでよくわかる 写真家65人のレンズテクニック

こういう人におすすめ

  • どんな焦点距離のレンズを次に買ったらいいか知りたい

初心者がレンズを買い足したいとき、

「広角、標遠、望遠ってあるけども、どのレンズを選べばいいかわからない」

そう迷っているならこの本を参考にしてみてください。

 

焦点距離1mm単位で作例があるので、中級者でも参考になると思います。

 

この本についてはkindle limited読み放題で気軽に読めます。

感想は過去に記事にしたので、こちらもどうぞ。

 

www.maru-shikaku.net

 

f:id:maru-shikaku:20210117221242j:plain

 

中級者向け

構図の法則

こういう人におすすめ

  • 『構図を極める』が面白かった
  • 構図をもっと知りたい

ナショジオ構図本の一つ。『露出を極める』や『構図を極める』の著者じゃないです。

内容はその2冊より難しいですね。これ全部理解できたら相当腕は上がると思います。

 

極めるの2冊はどちらかというと奥行き感の演出がメインでした。

『構図の法則』は遠近法の種類について説明しているのもありますが、平面でのビジュアルウェイトについて詳しく説明しているのが特徴的

 

この本も構図を理解する上で欠かせない一冊です。

 

最高の一枚を映し出す写真術

こういう人におすすめ

  • 被写体の探し方に迷っている方

人気SNSフォトグラファー別所隆弘さんの考え方と作品が詰まった本。

 

この方の写真に対する考え方はユニークで、

文学や映画からインスピレーションを受けて作品をイメージし、

イメージに近い現実風景を撮るというもの。

 

今の人気フォトグラファーはだいたいそういう発想なのかもですねー。

 

現実を見てそれをどう撮るか考えるより、映像作品とかの虚構に近い現実を探してそれを撮るというアプローチ。

 

長くなりすみません、作品は写真集としていいですが、参考になるかというと個性が強すぎてうーんって感じです。

 

作品を撮るまでの考え方を学ぶ本として見るといいと思います。

 

色彩を極める

 

こういう人におすすめ

  • ナショジオシリーズを揃えたい
  • 写真の配色を考えたい

ナショジオの極めるシリーズ。

『色彩を極める』では配色理論を説明します。対比色とか類似色で仕上げるとどういう写真になるか?というところを攻めてます。絵画の講義を受けているような感じですね。

 

その作例なんですけど、著者の好みで原色バリバリなのでちょっと参考にしづらいものが多いです。が、たまにハッとさせられるのもあります。

 

個人的には単色縛りとか、あーいいなと思う考え方もあるので、著者のシリーズが好きな方は買っておいてもいいかも。ただ、シリーズを買い揃えてからでもいいと思います。

 

Lightroomレタッチ関係

カラー作品を仕上げるRAW現像テクニック

 

こういう人におすすめ

  • レタッチを始めたい
  • どういうところを気をつければいいか知りたい

Lightroomで調整できる要素を一から教えるというより、この写真をよく仕上げるにはこれとこれとこれをいじればいい、という感じで作例が次から次へと出てくるスタイル。

 

とても合理的でわかりやすい。レタッチはこの本から始めるといいですね。

 

よくいじるパラメータの解説は重複してしまいますが、そのぶん記憶に残るのでGOOD。

 

この本最大のポイントはどこまでレタッチするか?というところ。

著者は階調のつぶれにめちゃくちゃシビアで、執拗なまでにトーンを残すよう説いています。

この考え方はかなり大事ですので、作例で知っておきたいです。 

nik collectionの簡単な解説もありますし、買っておいて損はない本です。

 

作品づくりが上達するRAW現像読本

こういう人におすすめ

  • レタッチに少し慣れてきた

オールドレンズでおなじみ澤村さんはレタッチャーとしても一流だと気づかされる本。

先の本との違いは、こっちの方が部分補正のページが多いというところです。

どちらにしても作例が豊富でとてもわかりやすい。

 

作例で職人さんの写真の編集前後を載せていますが、それが一番すごかった。

澤村さん独特の鈍色の配色と適切な明暗のつけ方で、超シックな写真に生まれ変わってます。もはや別物。

編集中の画面の写真を見ると、部分補正の塊で、素直にすごい。

 

オールドレンズの収差の修正とかも載ってるのでこれも買ってよかった本です。

 

ちなみにわたし、レタッチ関係の本で得たワザを解説する記事を書いてますので、よかったらどうぞ。

 

www.maru-shikaku.net

 

写真の学校 デジタル写真の色を極める!

こういう人におすすめ

  • 写真の色味を学校の講義スタイルで勉強したい

有名レタッチャー桐生彩希さんの本。

 

写真の見栄えを良くしたいけど、レタッチってどうやるの?というユーザーから、写真の色味について理論的に勉強したい人まで幅広くという感じ。

 

ディスプレイやプリントの話など、表示媒体の方もカバーしています。sRGBとadobe RGBの違いはこの本で初めて知りました。

 

レタッチにはphotoshopを使用しているため、Lightroomのみの人にはややとっつきにくいかもしれません。

しかし操作は違っても、レタッチの基本的な考え方は十分参考になります。

 

写真の学校というタイトルにあるように、写真学校の教科書のように色味について一から教えられます。軽いですが分厚く、確かにこれ一冊で講義を受けたような感じです。

 

読み返しながら習得したい本。

 

超絶レタッチ術

こういう人におすすめ

  • SNS有名人の技が気になる

人気SNSフォトグラファーたちによる極めてインプレス社らしい本。

つまり、すごい作品とレタッチ術ばかりだけど、個性が強くて参考になりにくい。

 

こういう本はプロの小技紹介が一番ためになります。

 

わたしはLightroomプラグインのニックコレクションのフィルターの使い方が参考になりました。ニックコレクションは2も買ってみたけど持て余していたので。

 

北村祐介さん、斎藤朱門さん、杉本優也さん他、SNS有名人がここまで勢ぞろいした本はないですね。興味がある人はチェック!

 

フォトグラファーのためのカラーコレクションレシピBOOK

こういう人におすすめ

  • 自分のオリジナル配色を作りたい

シネマ調やフィルム調のすべての見本が乗ってます。すべてです。

それをLightroomでマニュアルで作り上げるという内容。

 

レシピ通りにするんじゃなく調整のやり方を応用して、自分の色を作りたい方向けの本ですね。見る人がみれば宝の山です。

 

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ライティング関係の本

光の魔術師イルコのポートレート撮影スペシャルテクニック

 

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こういう人におすすめ

  • ライティングって地味じゃない?と思っている

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CP+に参加して初めて知ったフォトグラファーのイルコさん。

彼のセミナーを見てライティングやってみようかなと思って即買った本です。

 

かいつまんだ解説は実は経験者向けですが、

作例のレベルにすげーと思ってください、そしてライティングに興味を持ってくださいという本の意図にまんまと乗せられました。笑

 

ライティングの魅力に気づくという点で最初に買った方がいいかもです。

 

セットは凝りすぎて真似しづらい。

ライティングは次の本が入門書です。 

 

クリップオンストロボ本格ライティング 

こういう人におすすめ

  • ライティングの基礎を丁寧に学びたい

ライティングの基礎を一から教えてくれる本はこれで決まり。

説明は朴訥な感じですが、一個一個丁寧に解説してくれます。

特に撮影設定については細かく、絞り・シャッタースピード・iso感度を少しずつ変えるとどうなるか、写真で説明してくれるところがありがたい。

 

玉ちゃんのライティング話

こういう人におすすめ

  • ブツ撮りを学びたい

なぜかkindle版しか適正価格なものがありません。

こちらの本は、対談方式で説明するので語り口は優しいですが、内容は初心者から上級者まで幅広く役に立ちます。

上の2冊よりレベル高いですね。ブツ撮りメインです。参考にすれば広告写真みたいなのが撮れそうな感じ。

 

amazonレビューでは、プロも参考にしているとか。

 

加筆前の内容にはなりますが、実は全部webで読めます。

shuffle.genkosha.com

これでも十分といえば十分。ただ本の方が見るとき楽なのと、作例が大幅に増えています。

 

ポートレート・ライティングのアイデア帳 (玄光社MOOK)

こういう人におすすめ

  • ポートレートのシンプルなライティングを学びたい

レベル高いです。プロのセッティングについてなるほどと思わせる本。

でも、一つ一つは基本的なことなんですよね。

 

この本は、全部をストロボに任せるのではなく、場合によっては自然光とミックスしたり、自然光のみでライティングする選択も紹介しています。

 

もう少し読み返して理解したい。

 

星空撮影の本

星と月の撮り方入門 

こういう人におすすめ

  • 星を撮ってみたいけど何もわからない

こちらはkindle unlimitedで読める星空撮影の本としては決定版。

星空と月撮影の設定、撮り方、道具の全てを網羅して抜け目がない本です。

 

星の撮影はこれを最初に読むといいです。

 

成澤広幸の星空撮影塾  

こういう人におすすめ

  • 赤道儀について知りたい
  • 天体撮影も気になる

こちらは最近出たばかりの本です。DVD付きでありながらまだ確認してないのですが・・・。

特色は天体観測のページの豊富さです。カメラ用レンズでなく天体望遠鏡レンズを使用して星雲を撮ったりします。

 

それには赤道儀(星の動きとともにカメラを追従させてくれる装置)が必要です。

赤道儀の使い方について、紙面だけでなくDVDでも解説してくれる充実な内容になってます。

 

それもそのはず、この著者の方、元Vixenの人です。

天体望遠鏡とか、さっきの赤道儀を作ってる光学メーカーです。

 

そのせいかVixen推しなのが気になりますが、それはさておき先の本と同じくらい丁寧に解説してます。被ってる内容も多いけど、赤道儀はちょっと気になるところなので買っちゃいました。

 

成澤広幸の星空撮影地105選  

こういう人におすすめ

  • 星景写真の作例をみたい
  • 全国の星景写真撮影地を知りたい

星景写真コンテストの入賞者の作品を元に、日本全国の星景撮影地を紹介しようという本です。

星景写真の作例自体貴重なので、かなり参考になります。

一通り星空本を読んだ人なら買い。 

 

たまに飯田ともきさんのカメラバカにつける薬キャラが出てきます。

星景撮影あるあるが面白い!

 

ただ、紹介されてない県もあり。地元宮城県が一枚もないのにがっかり。

 

でも、南に仙台の大光害があり、天の川を撮りにくく、星景写真家には人気が低いだろうなと予想した通りです。福島の作例はいっぱいあるんですけどねー。

 

星景写真の撮影時の注意点などためになる内容もあり、なかなかコスパの高い本です!星の本を新たに探しているならおすすめ!

 

オールドレンズの本

オールドレンズ・ベストセレクション 

こういう人におすすめ

  • オールドレンズの辞書が欲しい

本屋で見かけた時、なんだこれは?辞書か。と思うほど分厚くでかい本でした。 

紹介されたオールドレンズはなんと172本!!

 

これを全部試写しまとめた澤村さんはすごいです。さすがオールドレンズ第一人者。

マウントの数ってこんなにあるんだと思っちゃいますし、アンジェニューとか、シネレンズって面白そうだなと危ないことを考えたりしてしまう本です。

 

ほんとは本屋で買いたかったのですが、重すぎる。

写真関係の本は基本紙の方が見やすいと思いますが、この本は辞書なので、kindle版を買ってスマホで見るのがちょうどいいです。

 

上級者向けもしくは写真について考えたい時に読む本

光と影の処方箋

こういう人におすすめ

  • 風景写真の第一人者の文章が読みたい
  • 写真についていい言葉を聞きたい

ネイチャーフォトグラファーの第一人者・相原正明さんが著者。

上級者向けというより、どのレベルの人にも役立つ本です。

写真について考えたい時に読む本。

 

写真と、どう撮ったか?その心構えは?というコメントで2ページの構成です。

この本は心構えのコメントがいい。

名言の宝箱です。というか本の全文をここに載せたい。笑 

 

ちょっとだけ、最初の森の写真についてのコメントを抜粋。

森の撮影は難しい。何の変哲もなく、どこでも同じようになってしまい撮る場所なんかない。誰もがそう思う。僕も毎回そう思う。だが、それは大きな間違い。自分が森のリズムと共鳴し木と対話しない。森の中の招かざる観光客になっているからだ。森に入るときは森を好きになること。自分が好きだ、気持ちが良いと思える森を探すことが大事だ。人でも、自分のことを好きになってくれる人には心を開く。森も同じだ。これを撮ってやろうなどと、上から目線の気持ちを出してしまうと森は心を開いてくれない。良い作品が撮れなくてもいい。この森にいるだけで自分は幸せ。この森にいたいがためで写真を撮るのは口実。そんな気持ちがないと森はいつも変哲もない表情しか見せてくれない。森の表情は、自分の心の表情の鏡なのかもしれない。心の鏡を磨くことが、素晴らしい木との出会いをもたらせてくれるのだ。(p.8)

森はどんな単語でも置き換えられますね。間違いなくいい本です。

 

CAPTURING LIGHT、フォトグラファーズ・アイ、フォトグラファーズ・マインド

 

 

こういう人におすすめ

  • 写真の難解な理論を勉強したい

世界的なフォトグラファー マイケル・フリーマンの著作はいくつかありますが、どれも上級者向けです。

読んだけどかなり難しい本です。半分も理解できてないかも。

というのも、この著者の文章が美術書の解説みたいに文学や哲学、美術の知識がそうとう入ってるからです。絵画の話はしょっちゅう出ます。

 

比較的とっつきやすいのは自然光を解説した『CUPTULING LIGHT』。

次点で『フォトグラファーズ・アイ』。

『フォトグラファーズ・マインド』は表現方法の話がかなり複雑で、わたしのレベルでは厳しかったです。

 

 

面白かったところは、

『CUPTULING LIGHT』:この本は全部面白い。ダメな自然光はないとして、54通りの自然光(+人工光)にふさわしい被写体を作例で解説しています。

 

『フォトグラファーズ・アイ』:ある場面の連続写真を並べて、なぜ著者はこのタイミングの写真を選んだのかについて解説してるところ。

その写真だけ構図の線がはっきり出来てて納得できました。

 

『フォトグラファーズ・マインド』:マンネリな写真、つまり一瞬で理解されてしまう写真を避ける技が興味深かったです。

 

永遠のソール・ライター、ソール・ライターのすべて

こういう人におすすめ

  • スナップ撮影で参考になる人を知りたい

中望遠スナップの鬼、ソール・ライターの回顧展の図録が一般販売されてます。

 

スナップの分野では永遠に頂点に立ってるお方。街ブラ撮影をされる方は買っておいて損はありません。

 

パラパラっと眺めただけでも恐ろしくうまい作品ばかり。

写真はタイミングが決め手なのが分かると思います。

 

以上29冊、写真の本はなるべく紙で読むと見やすくていいですよ!

また新たに本を読んだら追記します。

それでは!