まるしか Photo & Art Blog

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【最も安いズミクロン】ライカ・ズミクロンR 50mm F2をレビュー【オールドレンズ作例】

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こんにちは、maru-shikakuです。

 

年末にヤフオクを眺めてたら4万円台のズミクロンを発見。

!!??って感じでろくに調べず勢いで買っちゃったのが、ズミクロンR 50mm F2です。

 

マウントアダプター経由でSONY α7Ⅱに取り付けたら、ポートレートでバシバシ撮りたくなるレンズでした!

 

今回はあまり知られてないライカRマウントのズミクロンについて紹介します。

 

 

ライカRマウントとは?なぜ安いのか?

ライカというとMマウントが約60年前から現在まで主力のマウントです。

が、実は一眼レフに手を出した時期があります(1965年ライカフレックス〜2002年R9)

RマウントのRはレフ(reflex)の頭文字です。

 

ライカはカメラ界を代表する老舗メーカーとはいえ、結構新しい物好きでいろんなものに挑戦してますね。最近だとスマホカメラの監修もそうだし。

 

そんなライカの一眼レフはニコンを始めとした日本の光学メーカーに機能面や使い勝手で惨敗し、あまり人気が出ませんでした

そのため、Mマウントレンズは中古でも高いままなのに比べて、Rマウントレンズは描写は一級品でもお手頃価格なのです。

 

さらにカムと呼ばれる、レンズ後端の形状を変えに変えたせいで混乱を極めています。

 

  • 1カムはライカフレックス(I型/II型)用
  • 2カムはライカフレックスSL2までのボディに対応
  • 3カムはすべてのライカRボディで使用可能
  • RカムはライカR3以降のボディに対応
  • Rカム(ROM内蔵)は、基本はRカムと同じ。ライカR8/R9で専用フラッシュ使用時に、フラッシュ側のオートズームが可能になる

出典:https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/minirepo/699372.html

 

Type Ⅰ(1~3カム。専用フード外付け)、Type Ⅱ(3カム, Rカム。内臓フード)という区分もあります。

わたしが買ったのはType Ⅰの3カム。

  

でもでも、ソニーαシリーズにアダプター経由で装着するなら関係ない。

何カムでも大丈夫です(レンズ描写に若干の違いはあるみたいです。1カムが一番オールド風味が強いらしい)。

 

ズミクロンで最安?相場はいくらか?

昨年ズミタールというライカのオールドレンズを購入したのですが、それからもズミタールの改良版である沈胴式の最初期型ズミクロンがずーっと気になってました。

 

www.maru-shikaku.net

※ズミクロンとは最小絞り値がF2のライカを代表するレンズ群を指します。

 

でも調べた限りでは、絞り開放の描写がよくなってる程度でF4以上に絞ったらズミタールとそう変わらないかなということで、見送ってました。

 

沈胴式ズミクロンは5万円台前後という相場。

これでもズミクロン、というかライカレンズ全体としても安いけど、それに対してズミクロンR 50mm F2は4万円始め〜5万円という相場なんです。

 

安い。ズミクロンレンズの中では最安。

 

Mマウントのズミクロンとなると一気に上がって10万円〜スタート。

ちょっと考えて買わないといけません。

 

つまり、αでズミクロン使いたいけど高いなーと思ってる方にはドンピシャなのがズミクロンRなんです!(結果論)

※ちなみにズミクロンはRとMとは描写が異なるようです。Mでも各世代で違うということで、ズミクロンばかり何本も増える人が続出・・・こういうところからレンズ沼が始まります。

 

 

外観 

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Type Ⅰのレンズは先端が先細りのタイプです。ちょっとカッコ悪い。

たまたま今回購入したものに、

 

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UVフィルターと専用フードが付いてましたので取り付けます。

 

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うん、この方が自然。

 

ライカRは一眼レフです。レンジファインダー機と違って、最短撮影距離が短い。これがRマウントレンズの最大のメリットです。

 

ズミクロンRは最短50cmで、普通のレンズとそこまで変わらないと思われますが、Mマウントレンズは基本的に70cm〜1mです。

20cm以上の差は相当でかい。

 

そこそこ寄れるのでお家の中で活躍しますね。

 

レンズ構成は5群6枚。鏡筒は真鍮製で330gと小さい割にはずっしりきます。

 

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絞り羽根は6枚。玉ボケは期待できません。

 

αへの取り付けですが、わたしはすでに

ライカMレンズ→ソニーEマウント

のマウントアダプターを持っていました。

 

ライカRレンズ→ライカMマウントのアダプターを買って、

2段でカメラに取り付けました。 

 

作例

描写はコントラスト高くかつ階調性豊か

年末からお正月にかけて宮城の実家に帰省し子供ばかり撮ってました。笑

その一部と、仙台の初売りに出かけたのでその時の様子をどうぞ。

 

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絞り開放の描写です。以下しばらく絞り開放の写真が続きます。

撮ってモニターを確認したらびっくり。

すごい描写だ。

 

解像度については現代のレンズのF2もこれくらいかこれ以上あるけど、

階調表現が素晴らしいところが一味違う点です。

 

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陰影のグラデーションがなんというかたまりません。

F2だとちょっと甘い描写ですし、周辺減光とともに背景が暗くなる傾向がありますね。

 

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年始、仙台で会食。

 

ほのかな光のある室内。ライカの得意とするところであります。

外でも残照、曇り空、日陰・・・そういうところで撮ると驚きがあるはず。

 

こちらはちょっと明るくして、

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ボケも自然です。

ここまでというかこの記事の作例の写真はほぼノー編集。それでも絵になるのがすごい。

時と場合によりますが、ホワイトバランスは黄色味かかる傾向がありますね。そのおかげかノスタルジックな印象です。

 

仙台の町並みを。

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F2だったか・・・もう少し絞ったような。うろ覚えすみません。

どこにもピントが合ってなくてもなんとなく立体感があっていい。

あと、若干フレアがかった仕上がり。

 

フレアを生かして明るい雰囲気のポートレートとかどうかな?


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DSC00888

2枚ともF5.6

人以外には硬い質感のものもよく写りますね。

全体的に発色は渋い。

 

欠点

点光源は丸くならない

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F2

絞り開放で点光源は口径食の影響でレモン型になります。

 

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F5.6

絞ると六角形。絞り羽根が6枚なので当然といえば当然。

 

ピントリングが重たいし、回す量が多い

買った個体のヘリコイドグリスが硬くてたまたま重いのかよくわかりませんが、ピントリングの重さが結構あります。

微調整にはちょうどいいトルク感ですが、回す量が多いから、無限遠から近接撮影に切り替える時、ぐいーっと回すのがちょっとしんどいです。

 

テックアートLM-EA7使用時、AFがうまく作動しないことがある

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DSCF7189

オールドレンズをAF可能にするマウントアダプター・テックアートLM-EA7。

 

LM-EA7はMマウントレンズ→ソニーEマウントボディの変換です。

そこで多段アダプターにする必要があります。

 

安くて重宝しているK&F Conceptのマウントアダプターで、

Rマウントレンズ→Mマウントボディのものを買いました。

が、LM-EA7と干渉するため、ヤスリがけしなければいけません。

 

LM-EA7について詳しい話はこちらで↓

www.maru-shikaku.net

 

さて、アダプターをヤスリがけしてやっと装着できたと思ったら、うまくAFしません。

 

summi_R50

レンズ側無限遠(左)と最短50cm(右) の繰り出し量の違い

LM-EA7の最大繰り出し量5mmに対して、レンズの方は7mmです。

そりゃ完全AFするわけないか。

 

こういうときはざっくりピントを近づけてからAFする『セミAF』でなんとか乗り切れます。スーパーカブと一緒です。

 

ちなみにレンズのピントリングを最短にして、マクロ撮影モードにすると、25cmまで寄ることが可能です!

 

DSC01308

ただしピント合わせは難しい。

 

最後に

ヤフオクより相場は上ですが、楽天で中古カメラ店の品があります。

 

αに取り付けるならこれ。(わたしはLM-EA7を噛ませたのでLR-Mが必要でした)

 

ズミクロンR 50mm F2、結構いいんじゃないでしょうか!

安くズミクロンを手にいれたいαユーザーは視野に入れてもいいかも。

 

それにしてもライカのレンズはいいな。集めたくなります。

色々見てたら今度はズマロン35mmが欲しくなってきた。

F3.5がいいかF2.8がいいか・・・そんな感じで悩んでます。

それでは!

 

 

参考サイト:https://www.oldlens.com/leitzlensstory.html

↑ここまで体系的にまとめられたライカレンズ年表は存在しないと思う。