まるしか Photo & Art Blog

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オフカメラライティングで雨と紫陽花を写しました

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_DSC1283

こんにちは、maru-shikakuです。

 

梅雨の時期、ちょっと雨を撮ってみたい願望があって、オフカメラライティングを試してみました

 

イメージは下の下手な図の感じです。

f:id:maru-shikaku:20190708211915j:plain

 

あじさいがあって、背景が雨。雨の線がつーっと通って終端に雨粒がある感じ。

 

雨を普通に撮ろうとすると、背景に溶け込んでしまって全然目立ちません。

 

ひと工夫が必要です。

 

以前人気フォトグラファーのイルコさんの本を読んでて、

雨粒がストロボで写ってる写真にかなり興味がありまして、一度やってみたいと思ってました。

 

で、どーせならシャッター速度をいじってみたら雨の線が写らないかな?と思い、雨が降る夜の公園にて実験した結果をご報告します。

 

 

オフカメラライティングに使った機材 

ストロボ:Godox v860Ⅱ(下のリンクはソニー用)

 

 

S型ブラケット:Godox S型ブラケット

 

 

ライトスタンド:アマゾンベーシック ライトスタンド(NEEWERでもOK)

 

 

ストロボは野外撮影ということでガイドナンバー60のものを使用。安くて性能のいいGodoxの製品を愛用しています。趣味として使うぶんにはこれで十分。

 

使いやすいGodoxのS型ブラケットで挟みこむように固定し、ライトスタンドに取り付けます。

 

雨の撮影なので、透明のビニール袋を念のため2枚重ねにしストロボに被せて防水します。

袋はレジ袋でOK。ただし色付きの袋はライトの色が変わってしまうためNGです!

 

これを片手にロケ地に向かいます。気分は仙人。笑

 

オフカメラで発光させるには電波の送信機をオンカメラさせます。GodoxではX1Tが旧機種としてありますが、操作性がいいx-proをおすすめします。

 

※ソニー用 

 

セッティング図

またまた模式図にて。

 

f:id:maru-shikaku:20190708212951j:plain

 

雨を写すにはバックライトでストロボを光らせます。

被写体に近すぎても遠すぎても雨はうまく写りません。1.5mから2mくらい離して被写体の後ろに設置します。

バックライトの基本は発光部を隠すこと。たいてい被写体とか背景で隠すようにします。漏れるとフレアゴーストが盛大に出ます。

 

女性子供ポートレートだと、発光部をちょっと漏らしてフレアでコントラストを下げるといい感じになるかもしれません。一応、フレアが出た写真を後々載せておきます。

 

また、今回は1灯ライティングです。昼間で自然光とのミックスでなければ、被写体自体はかなり暗く写ります。

 

現像で持ち上げるのが基本ですが、2灯目を被写体の前方に設置してみるとなおグッド(レフ板である程度代用可能だが一人では辛い)。

 

被写体の明暗はソフトボックスやアンブレラで柔らかくしてください。

もちろん2灯目のストロボも袋に包んで防水するのを忘れずに。

 

あじさいを引きで撮ってみた。シャッタースピードと雨粒の形の変化

_DSC1255-100  

で、撮ってみた結果がこちらです。今にもメガンテしそうですね。笑

  • 55mm, F2, 1/100秒, iso1000

という条件。ストロボはフル発光です。

雨粒はちょっと流れてますね。

 

この日はしっかり降ってました。しとしと雨と土砂降りの間といったところでしょうか。

シャッタースピードをいろいろと変えていきます。

 

_DSC1252-800

意外としぶとい。1/800秒でようやく雨粒が粒として写りました!

※1/250秒より高速シャッターでストロボを光らせるには、ハイスピードシンクロ(HSS、日中シンクロ)モードにする必要があります。そのモードがあるストロボを買いましょう。

 

ただしHSSは光量が低下します。ちょっと被写体がアンダーすぎてノイズが多いです。このシャッタースピードでは2灯目がいりますね。

 

雨とストロボ同調速度

等倍でまとめてみました。白文字がシャッタースピードの値です。

逆にスローにしてみると、1/100秒あたりから変化がなくちょっと細長い線として写りました。

しかも上端が太ってて末端が細長い形状です。カメラ側で後幕シンクロモードにしてみましたが、何も変わらず。

 

ストロボの発光速度ってどうなんだろうと思ったら、玄光社の記事を見つけました。

 

第3回 ストロボの光量を調節する | ストロボ光源の基礎知識 | Shuffle by COMMERCIAL PHOTO

シャッター幕が開くと急激に光量が増えて、緩やかに落ちるとのこと。

雨の形状と同じで合点がいきました!

 

ストロボ光はものすごく速いイメージがありますが、実際はシャッター幕を閉じることで光をカットしてるだけみたいですね。

 

発光した光をすべて利用するならば、1/60秒が最適というわけです。

 

なるほど〜。

 

結局アップで雨をぼかせて撮ればそれっぽい

_DSC1283

ということで冒頭の画像に戻ります(微妙にピンずれしてるorz)。

F値を小さくしアップで撮れば、雨粒がボケて大きく目立ちます。

焦点距離としては50mm以降、中望遠〜望遠のレンズだと、背景も大きく写る=雨粒も大きくなり最適。今回は55mmで写してます。

 

ホワイトバランスまたは明暗別色補正で背景をぐっと青くさせれば、妥協しますがイメージに近い写真に仕上がりました。

 

_DSC1280

こっちもそれっぽいのにぶれていた(^^;;

 

なんとか雨を線と点で写せないか

_DSC1308

昼でもなかなか目立たない雨の写真。やはり強烈な光のそばで写るみたいです。

電灯近くでようやく雨が見えました!ただし蛍光灯はフリッカー現象で雨も途切れ途切れ。

蛍光灯は超スピードで断続的に光ってるため。お世話になってるCirculation - Cameraさんの解説記事が参考になります。:カメラの豆知識 ~「フリッカー対策」~ - Circulation - Camera

 

昼間に望遠レンズを使うしかないのか。

 

半ば諦めムードで電灯にストロボをセット。

 

_DSC1301

 

見上げて撮影すると、

 

_DSC1306

あっ、線と点じゃないですか!? もっと目立たないかな?と思いF値を下げました。

 

_DSC1302

だいぶフレアが出ちゃいましたが・・・イメージ以上です!

上の方は線で写して、下側をストロボで止めてぼかす。

 

傘をさす女の子をここに入れるだけでいい感じのポートレートが完成です!そんな写真をいつか撮りたい。

 

最後に

雨だからってお家に引きこもってるのはもったいないです!

雨でも雪でも悪天候には撮影のタネが転がってます。今回はストロボをオフカメラするだけで面白い写真が撮れました。

 

あっ、台風は例外です。ちょっと撮影しに田んぼに行ってくる・・・ちーん。となりかねません。笑

 

雨に限らず、野外のオフカメラライティングは楽しいので試してみてはいかがでしょうか?それでは。

 

↓ライティング関連の記事はこちらに揃ってます。

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