こんにちは、まるしかです。
誰もいない室内のむこうに、こちらに背を向きピアノをひく孤独の女性は架空の存在だったかもしれない?
独特のモチーフに灰色の世界で再評価されている19世紀後半のデンマーク画家・ハマスホイの回顧展が12年振りに再開です!
初回の衝撃は今でも覚えていますし、国立西洋美術館の常設展に行くと、下の一枚がいつも素敵だなと思ってしまいます。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『ピアノを弾く妻イーダのいる室内』国立西洋美術館蔵 図録を撮影
もちろんこの絵も本展で展示されています。この機会を逃しても、東京都美術館 (1/21-3/26) → 山口県立美術館(4/7-6/7)の展示を終えた後は再び上野に戻ります。
第2回目の回顧展となる「ハマスホイとデンマーク絵画展」では、ハマスホイのみならずデンマーク国内に着目し、デンマーク絵画の流れとハマスホイの関係にスポットを当てています。
独自に進化した19世紀のデンマーク絵画史を覗いてみると、ハマスホイは特異点だけれども、諸先輩の影響をしっかり受けているなという印象です。
まだ謎の多いハマスホイの新たな一面と、触れる機会がないデンマーク絵画を鑑賞できる貴重な機会をお見逃しなく!
展覧会概要
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- 会期:2020年1月21日(火)~3月26日(木)
- 会場:東京都美術館
- 休室日:月曜日、2月25日(火) ※ただし、2月24日(月・休)、3月23日(月)は開室
- 開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
- 夜間開室:金曜日、2月19日(水)、3月18日(水)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
- 観覧料:
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当日券 | 一般 1,600円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 高校生 800円 / 65歳以上 1,000円
団体券 | 一般 1,400円 / 大学生・専門学校生 1,100円 / 高校生 600円 / 65歳以上 800円
※団体割引の対象は20名以上
※中学生以下は無料 *3月20日(金・祝)~26日(木)は18歳以下[平成13(2001)年4月2日以降生まれ]無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※いずれも証明できるものをご持参ください
アクセス:JR上野駅「公園口」より徒歩7分
出典:https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_hammershoi.html
https://www.tobikan.jp/guide/index.html
混雑具合
1/23(木)15時ごろに行きました(インフルもあり記事にするのが大幅に遅れてしまいました💧)
チケット売り場は待ち時間なし、中もそこそこ空いていました。
作品点数が全部で86点とそこまで多くなく、 大きめの絵画が多いため、もともとゆったりした雰囲気で見ることができます。
今日は金曜日。20時まで開室、最終入室は19時30分です。#ハマスホイ と静かな週末を。 pic.twitter.com/VHanAON3go
— ハマスホイとデンマーク絵画展 (@denmark_2020) January 30, 2020
↑こんな感じの広々としたレイアウト。
じっくり見て、絵の状況に身を任せたほうがいい絵画が揃ってます。北欧のヒュゲ(くつろいだ、心地いいという意味)の精神で一枚一枚を長い間眺めてみて下さい。
絵画に没入するのって、とっても楽しいですから!
今は比較的空いていますが、会期の終わり頃、特に暖かくなる3月頃になると春休みと重なり混み始めますので、注意。
チケットに関してはJR上野駅構内公園口改札の手前にあるチケットショップでも扱ってます。
上野公園内のどの美術館のチケットも買える便利なところ。知名度が低いのかだいたいすぐ買えます。当日券はこっちで買うのがベターです。
撮影スポット
東京都美術館恒例で、展示の最後に撮影用のパネルがあります。
感想
19世紀デンマーク絵画100年の大まかな流れを予習しましょう
ハマスホイに至るデンマーク絵画史は19世紀、一気に花咲きました。絵画どころか音楽、文学、哲学など芸術全体が盛り上がったのです。デンマーク黄金期と言われます。
文学では『みにくいアヒルの子』『マッチ売りの少女』『雪の女王(『アナと雪の女王』はだいぶ改変されていますがアンデルセンの童話が元)』など、童話文学の王・アンデルセン(1805-1875)。
哲学では実存主義で『死に至る病』の著者・キルゲゴール(1813-1855)。2人ともなんとなく知っている方は多いはず。
文化的な爆発のそもそもの始まりは、デンマークの国家情勢にありました。
戦争による出費がかさみ、1813年、デンマークは国家破産、その後1830年頃まで経済危機に陥ります。
そんな逆境に置かれたデンマーク人は底力を見せます。戦後の日本人のようですね。苦難を乗り越えようと中産階級が頑張り、その恩恵を得ながら芸術活動は活発になります。
デンマーク黄金期の絵画分野の始まりはエガスベア(1777-1867)でした。作例をネットで見ると素晴らしい人なのですが、なぜか本展ではエガスベアの絵が全くありません。理由はわからないけど、そこが惜しいですね。
クリストファ・ヴィルヘルム・エガスベア『コロッセオ第三層の北西部にある三つのアーチからの眺め』デンマーク国立美術館蔵 wikipediaより ※本展には展示されていません。
ナポレオンの絵で有名なフランスの画家・ダヴィッドから指導を受けた新古典派主義の画家です。作風は18世紀的だから省かれた?
エガスベアの弟子、そのまた弟子に至る系譜が19世紀デンマーク絵画の流れであり、「ハマスホイとデンマーク絵画展」のメインテーマとなります。
その辺りの話は後々書くとして・・・本展に出てくる著名な人物を時代順に簡単にまとめます!
- エガスベアの生徒 (1830-1840年頃):クプケ、ハンスン
- その一つ下の世代 (1840-1850年頃):ロンビュー、スコウゴー
- スケーイン派 (1880-1890年頃):ミケール・アンガ、クロイア、ヴュルク、ヨハンスン、ボウルスン
- ハマスホイとその仲間 (1890-1910年頃):ハマスホイ、ホルスーウ、イルステズ
こんな感じです。10年単位で世代が変わっていくのが、時代のめまぐるしさを語っていますね。
時代順に展示されていますので、ハマスホイは最後の章で出てきて多少じれったいかもしれませんが、焦らずじっくりいきましょう。
デンマーク黄金時代・・・?
本展の第1章はエガスペアの生徒、その一つ下の世代の画家たちのご紹介。
wikipediaにもデンマーク黄金時代として紹介されている19世紀前半の期間に活躍した画家たちですが、正直、個人的には黄金時代・・・そこまで言うか?と感じました。
どっちかというと、1850年以降の流れの方がデンマーク絵画は熟成されている気がします。絵画に限らず、その他の芸術文化を含めての評価ということなんでしょうね。
クレステン・クプケ『カステレズ北門の眺め』1833-34年 ヒアシュプロング・コレクション 図録を撮影
エガスベアの代表的な弟子・クプケを始め、この頃のデンマーク画家は戸外で風景を描き始めます。まだ19世紀後半に盛んになる印象派の色彩革命は起きていませんが、ロマン主義的なタッチの勢いを残した作風です。
ロマン主義と印象派の間となる1850年前後のアート界は世界的にも曖昧な期間なのですが、クールベを代表とする写実主義と被るでしょうか。
確かに風景画はいいものがありますが、デンマークの個性が発揮されているかというと疑問です。
ただし気を引く作品があることも事実です。
コンスタンティーン・ハンスン『果物籠を持つ少女』1827年頃 デンマーク国立美術館蔵 図録を撮影
コントラストの低い繊細な肖像画。黄土色と暗緑色の混じった背景が絵画全体の雰囲気を決めてます。
この絵を見ると、ハマスホイの控えめな色彩感覚に近い気がします。実際、ハマスホイが所有した絵画でした。影響を受けたのは間違い無いですね。
スケーイン派の光の表現
デンマーク最北端の海辺の町スケーインに暮らした画家集団のことをスケーイン派と呼びます。アルファベットではSkagenと書き、時計で有名なスカーゲンはこの町からインスパイアされたそうです。
1800年代後半はフランスのバルビゾン派(これもパリ郊外のバルビゾンという地に集まった、ミレー、ルソー、コロー、ドービニーなどの画家集団の一派)の成功に便乗しようと、各地で画家の共同体ブームが起こります。
バルビゾン派のデンマーク版がスケーイン派で、スケーインの漁師町の風景を書き残しました。
展示会で印象に残ったのは、次の3点の絵画です。
ミケール・アンガ『ボートを漕ぎ出す漁師たち』1881年 スケーイン美術館蔵 図録を撮影
縦120cm、横183cmの大画面で迫力ある絵です。
黄色い服は救命胴衣とのことで、右端に見守る市民を入れることで緊迫感が溢れてきます。
オスカル・ビュルク『遭難信号』1883年 デンマーク国立美術館蔵 図録を撮影
こちらの作品は外で助けを求める合図に気づいた家族の様子。このあたりの海は出るのも命がけだったのでしょうか?
窓から入る光が大人二人の間を通って子供へ。その手を伝って食べ物へ移る光の導線が見事です。
ピーザ・スィヴェリーン・クロイア『漁網を繕うクリストファ』1886年 スケーイン美術館蔵 図録を撮影
教師としてハマスホイを指導したクロイアは漁師の日常を描きました。漁網を繕っている後ろ姿。この絵とか、
ヴィゴ・ヨハンスン『台所の片隅、花を生ける画家の妻』1884年 スケーイン美術館蔵 図録を撮影
この絵もそうなんですけど、室内にいる後ろ姿の人物という構図は1880年くらいからデンマーク絵画で頻出します。
つまりハマスホイの後ろ姿の人という構図自体は、先輩から受け継がれているものとなりますね。
印象派から色彩表現を学ぶ
ティーオド・フィリプスン『晩秋のデューアヘーヴェン森林公園』1886年 デンマーク国立公園蔵 図録を撮影
後期印象派の巨匠ゴーギャンはデンマーク人女性と結婚しました。画家を目指すも売れず、奥さんは故郷のコペンハーゲンに帰ってしまいます。
「実家に帰らせて頂きます」宣告をされたゴーギャンは仕方なくコペンハーゲンで仕事をし、絵を描きます。
あまり個性がなかった時代のゴーギャンでも、印象派の手法はその地で出会ったフィリプスンに教えられました。その結果が上の絵です。
おそらく実際の風景はもっと土気色なのだと思われますが、原色を多用しています。
クレスチャン・モアイェ・ビーダスン『花咲く桃の木、アルル』1888年 ヒアシュプロング・コレクション 図録を撮影
アルル時代のゴッホの友人だったのがビーダスン。隣同士で桃の木を描いたのだそう。
ヴィゴ・ビーダスン『居間に射す陽光、画家の妻と子』1888年 デンマーク国立美術館蔵
上のビーダスンとは違う人物。よく晴れた日のコントラストの高い室内画です。ハイライトの表現はかなりレベル高く面白い絵ですね!
ユーリウス・ボウルスン『夕暮れ』1893年 ラナス美術館蔵 図録を撮影
正直この展示で一番綺麗だなと思った絵です!長い間ぼーっと眺めてしまいました。
おぼろげな輪郭にオレンジの光が優しい。異国の風景ですけど郷愁あふれる感がすごくて、胸がジーンとしてしまいました。。。
写真ではうまく表現できなかったですね〜。実物はもっと素晴らしい絵ですので是非現地で😌
ハマスホイの仲間たち。垣間見る構図の安心感について
ラウリツ・アナスン・レング『遅めの朝食、新聞を読む画家の妻』1898年 スウェーデン国立美術館蔵 図録を撮影
レングさんはハマスホイと直接の接点があったかわかりませんが、この絵を見てわかる通り、日常風景を垣間見る構図です。
垣間見る構図は日本人に人気のフェルメールでもよく見られます。それは構図のせいじゃないかとわたしは思うんですよね。
なんか、こちらを見てくる肖像画ってこちらも緊張して、もぞもぞする感じになりませんか??
その点こっちを見ない、もしくは後ろを向いている人物画はじっと眺めても楽というか安心というか。
この感覚はフランス以南のヨーロッパ人は薄く、逆に北欧の人は鋭敏なんじゃないかと思うのです。そこが日本人の感覚と合ってるんじゃないでしょうか。
ビーダ・イルステズ『縫物をする少女』1898-1902年 リーベ美術館蔵 図録を撮影
ハマスホイの義理の兄イルステズは露骨にハマスホイの影響を受けてます。
描かれたものは直線で表されるものが多く、本棚、額縁、窓など水平垂直を強調するアイテムだらけです。その中で女の子の丸みが強調される対比ですね。
女の子の髪の毛の柔らかい表現が好きな絵です。
カール・ホルスーウ『読書する少女のいる室内』1903年 デンマーク国立美術館蔵 図録を撮影
ホルスーウはハマスホイの学校時代の友人。この絵を見るとごちゃごちゃ密度の高い家具の配置が、現実味溢れてます。
ちょっと男のわたしはわからないですけど、お下げが片方だけ肩にかかっている状況って気にならないんですか?
それだけ集中してるのかなと思っちゃいました。
ようやくハマスホイ作品です! まずは彼のある行動が謎すぎる・・・
ヴィルヘルム・ハマスホイ『アキレウスに懇願するプリアモス(トーヴァルスンによるレリーフの模写』1880-84年 マルムー美術館蔵 図録を撮影
学生時代の作品、デンマーク人彫刻家トーヴァルスンの作品の模写です。レリーフを模写するという発想が珍しいですよね。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『ルーブル美術館の古代ギリシャのレリーフ』1891年 ニュー・カールスベア美術館蔵 図録を撮影
新婚旅行にパリに行って、模写したのがこれ。
えっ!?と思いませんか?
ルーブルなんてあんなに大傑作のオンパレードなのになぜこれを選んだ?
おそらくはレリーフの低コントラスト陰影の美しさや明るい土色の表現、細かいタッチを研究するためなのでしょうが、そういうところが彼の個性につながったのだろうし、興味深いですね。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『ローマ、サント・ステファーノ・ロトンド聖堂の内部』1902-03年 ブランツ美術館蔵 図録を撮影
イタリアに3度訪れたハマスホイが同地で描いた唯一の油彩画
図録p.142より
図録では上のようにさらっと流してますけど、これもかなりツッコミどころがあります!笑
さらにこのサント・ステファーノ教会に飾られている絵はキリスト教徒の殉教画(ここでは宗教迫害で殺される様子)がグロテスクで様々な拷問の絵が描かれてあるそう。
参考:https://shin-nikki.blog.ss-blog.jp/2017-08-16
そっちはスルー?ハマスホイは謎の多い人ですね。
風景画もかなりいい!!
ヴィルヘルム・ハマスホイ『ロンドン、モンタギュー・ストリート』1906年 ニュー・カールスベア美術館蔵 図録を撮影
3ヶ月滞在したロンドンで描いた絵が、この絵ともう一点だけ。霧がかった風景の表現は流石の一言。かなり好きな絵です😊
これも謎のチョイスですが、彼は見慣れた風景じゃないと描かなかったらしいです。
こだわりの強い人なんですね。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『若いブナの森、フレズレクスヴェアク』1904年 デーヴィズ・コレクション 図録を撮影
こちらはデンマークの風景。この絵もいいんですよね!褪せた緑の表現はコローに次ぐレベルじゃないでしょうか。
ハマスホイはこの他にも多数の風景画を描いていますので要CHECK!
室内画。彼の求めるものは多くない
ヴィルヘルム・ハマスホイ『室内』1898年 スウェーデン国立美術館蔵 図録を撮影
ようやく室内画の出番です。奥さんのイーダと思われる女性と簡素なセッティングという室内画は、ハマスホイの十八番であり、執着したテーマと言えます。
この絵の訴えはかなりシンプルではないかと。つまりテーブルクロスの折り目が全てです。それによる奥行き感の演出ですね。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『ピアノを弾く妻イーダのいる室内』1910年国立西洋美術館蔵 図録を撮影
いい絵ですよね!ハマスホイの特徴あふれる絵が日本にあるなんて、とても幸運なことです😊
部屋の窓を開け放って奥に人物を置く構図もハマスホイ作品によく見かけます。
これも狭い表現になりがちな室内画に奥行きを与えるためだけに、このような配置にしているのだと思われます。
前景はお盆のエッジにハイライトを入れるだけで際立たせてます。こういうところはうまい。
次の絵にもお盆が入ってます。便利な小道具として使ってたんでしょうね。
ハマスホイの繊細な色使い
ヴィルヘルム・ハマスホイ『背を向けた若い女性のいる室内』1903-04年ラナス美術館蔵 図録を撮影
お盆の斜めの線が印象的。
こちらの絵、三分割の線を引くと構図としては基本にド忠実です。
色味について。
だいたい一流の画家というのは得意な対比色を持ってます。
- 暖色:赤、橙、黄色
- 寒色:青、緑、紫
この組み合わせですね。印象派以降は得意な色がとてもわかりやすく現れます。
ハマスホイは寒色に珍しく紫を多用する画家です。彼の描く絵のほとんどは、わかるかわからないかぐらいとてもうっすらと紫がかった灰色を影の色として使っていますが、上の絵は珍しく色味のある紫を壁に使っています。
そこからチラチラ見えるクリーム色が彼の技術です。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『室内ーー陽光習作、ストランゲーゼ30番地』1906年 デーヴィズ・コレクション 図録を撮影
上の絵は写真の色味が実物と違くてすみません、実際はずっと黄色い絵ですが、影の部分は紫がかった灰色です。
ハマスホイのクリーム色は緑がかったものから赤みのかかったものまで、幅広い色調を自在に使い分けています。レリーフの模写で培ったものでしょうか。
紫と同じく、ほとんど灰色がかって目立ちませんが、彼の一番得意な色は間違いなく黄土色です。
ヴィルヘルム・ハマスホイ『クレスチャンスボー宮廷礼拝堂』1910年 スウェーデン国立美術館蔵 図録を撮影
ここまでの説明を読んだあなたは、一見灰色に見えるこの絵も、印象派的な粗めで細かいタッチの中に非常に繊細な色が見え隠れしてることに気づくはず。
最後に
ハマスホイとデンマーク絵画展はデンマーク絵画の歴史がわかる展示でした!
同時に、歴史がハマスホイに与えた影響と彼の好みがわかったような気がします。
ハマスホイの模写の対象の謎については何か手記で理由が明らかになっていればいいのですが・・・どういう意図があるんだろうと考えてしまいます。
有名どころの絵画を避けたのはなぜ・・・?わからないならわからないで、想像が膨らんで面白いですけどね。
次の回顧展はまた10年後?とにかく滅多にない機会ですので行ってみてはいかがでしょうか。それでは!