こんにちは、まるしかです。
F値の小さい超広角レンズって、やっぱ高いですよね。
そこでSamyang 14mm F2.8 ED AS IF UMC!
なんとこのレンズ、
- 4万円以下でフルサイズ対応の14mm!
- F2.8。そこそこ明るい!
3万8千円で購入。韓国メーカーという怪しさ満点のレンズですが、ネットの評判は悪くないですし、この価格以上のインパクトは他にはないと思ってポチりました。
今回はこのSamyang 14mmの写りを星景写真とスナップでご紹介します。
ちなみにSamyang Opticsは1972年創業なので意外と昔からやっているレンズ製造専門メーカーです。
マニュアルフォーカスがほとんど(最近はソニーα用のAFレンズが増えてます)、欠点もそこそこ、けれど圧倒的なコストパフォーマンスの写り!が特徴のレンズを揃えています。
フィルターで有名なケンコー・トキナー社が日本代理店となってます。
星景撮影の作例
比較明合成、流星撮影にTRY
まずは比較明合成(15分間に撮った連続写真を合成して星を軌跡にしています)。
北極星を中心に加速感あります!
超広角レンズはやはりたくさんの星を画面に収められるので星撮りにもってこいですね!
StarStaXという有名なフリーソフトを使って合成しています。連続撮影したjpegファイルをまとめてドラッグ&ドロップすれば、勝手に軌跡が出来上がる素晴らしいソフトです。
流星が撮れた記念すべき一枚。ちょっとノイジーすぎましたね^^;
星ぐるぐるも流星もレリーズというシャッターリモコンを使って行います。
周辺道具含めその辺の話はこちらの記事で!
StarStaxの簡単な説明もあります。
ちなみに星はソフトフィルターで滲ませて大きくしてます。
このレンズは前のガラスが飛び出しててフィルターがつけられないので、後ろに装着するフィルターを自作してます。
その辺の話はこちらへ。
コマ収差の話
こちら、シャッタースピードを20秒と抑えているため、真ん中の天の川あたりは星が点になってます。
等倍
しかし周辺はというと、
このように画面端に向かって引っ張られたような形になります。この歪曲は色々分類がありますが、ざっくりコマ収差と呼びます。
絞り開放ではなくF4まで絞っていますが改善されません。
まあ、等倍拡大しなければはっきりわかるほどではありませんが、気になる方に一応お伝えしました。
みなとみらいスナップ作例。結構画質いい!
Samyang 14mmは星だけのレンズではありません。もったいない。
スナップにも使えますよ。ということで、横浜みなとみらいでお散歩撮影です。
おおっ。この日は曇りが幸いして迫力のある空。
分厚い雲が豪華客船を覆っています。
Lightroomで歪み補正を行えば柵の直線はまっすぐになります(補正方法は後ほど)。
歪みが大きいのでなかなか超広角は難しいですが、ハマれば迫力が出ます。
ちょっとでもレンズを上に向けると、超広角レンズ特有の強烈なパースの変形が見られます。
それはそれでいい場合も。
↑こういう時とか。
建物なら歪みは控えめにしたいですよね。
変形を抑えたければ、なるべく被写体に対してまっすぐにレンズを構えるといいですよ。
超広角レンズはレンズの角度にすごいシビアですから。
手前に何かを入れると遠近感が増してGOOD。
ここまで全て絞り開放(F2.8)で撮ってます。
現像でコントラスト補正してますが、価格なりの写りかなと思ったら結構画質良い!
夜でもisoを1000〜2000くらいに上げれば、手振れ補正のあるα7ⅡやⅢならブレない写真になりますし、なかなかよい。
モノクロもGOOD。ガラスの硬質感が出てます。
歪みの補正方法(Lightroom CC使用)
F2.8で撮るとかなり周辺減光します。
それも補正対象ですが、やっぱり手すりの歪みですよねー。水平線も曲がってる。
補正するには、Lightroomの現像→レンズ補正。
※レンズ補正する場合は、必ずRAWで撮ってください!
- プロファイル補正を使用をクリック
- メーカー:Samyang、モデル:Samyang 14mm f/2.8 ED AS IF UMCを選択
【追記】Lightroom CCがアップデートされ、Samyang 14mmのαE版がプロファイル補正に追加されました。若干ですが歪曲収差の補正がさらに最適化しました。
これだけでもだいぶ直りました。周辺減光もかなり補正されてます。
広角レンズは基本的に歪むのでLightroomの補正は便利。
まだちょっと歪みが残ってるので、
さっきのレンズ補正の中で、ゆがみのゲージをいじるとさらに歪み補正を調整できます。
ちょうどいいところは写真によって違うので目視で確認していきます。
- AFTER(+コントラストUP、その他数値をいじった)
自然を撮る分にはそこまで歪みに気づきませんが、人工物ではすんごく曲がりが気になります。
それもLightroomなら修正できます。
Lightroomの補正が前提のレンズなのかもしれません。
※上の写真ではレンズ補正して軽減した周辺減光を周辺光量補正バーで戻してます。
周辺減光は好みによりますが、私はレンズの味として残しといてもいいかなーと思ってます。
基本スペック
レンズ構成:10群14枚
絞り羽根数:7枚
重量:505g
最短撮影距離:0.2m
最大F値:22
Samyang 14mm F2.8の外観
レンズと付属品
505gという重さ通り、ずっしりと感じます。そして大きい。
わたしはソニーα7Ⅱを使っているので、αEマウントを選択。
レンズキャップがめちゃくちゃでかい!
ギリギリパーカーのポケットに入るぐらい。
タイトなジーンズのポケットにはねじ込めません。
付属の巾着袋。どこぞのおばあちゃんが作ったかのような手作り感溢れるデザイン。
まあ、収納できればいいんです。見てくれなぞどうでもいいんです。
大きさ比較(FE55mm F1.8と)
フードをつけると大きさはそこまで変わらないように見えますが、
フードをとるとこんな感じ。
※Samyang 14mm F2.8は一体型フード。
超出目金な感じがお分かりでしょうか?フィルターなんてもちろんつけられません。
しかしこのフード、超広角だからか浅い。
レンズが出っ張ってるから何かにぶつかりそうで怖いので、レンズキャップを頻繁に着脱してます。
装着した感じ
iPhone7で撮影
ちょいと重いんですが、そこまで重い〜って感じでもないですね。
F2.8通しの超広角ズームに比べれば持ち歩きは全然楽だと思います。
操作感
絞りリング、ピントリング共に良好の操作感。
マニュアルフォーカスなので手動でピント合わせします。
超広角は全体的にモノが小さく写って、どこにピントが合ってるのかわかりにくいのですが、ソニーのαシリーズならピント拡大機能でピントを確認できます。
ほんとこの機能は助かる!
まとめ
- フルサイズ対応14mmの超広角レンズが4万円未満!
- 夜の撮影にF2.8がありがたい。
- 気になる歪みはLightroomで補正できる。
使える場所は広いところか星撮りかに限られちゃいますが、この値段でこんだけ写るなら持ってて損はありませんね。それでは!