こんにちは、まるしかです。
SNSで人気の、水がシルクのように流れる写真を撮ってみたくなりますよね。
そう思って2019年は渓流や滝、海でスローシャッター撮影をしてきました。
「スローシャッターって難しい?」
何秒にするのか?が難しかったです。
道具は三脚とカメラだけあればとりあえずいけます。
ただ、検証の結果、結論はシンプルでした。
- 1秒が目安。あとは自分のやりたい表現に合わせてシャッタースピードを変化させる。
これを頭に入れておけばOK。
ではありますが、実際のところが気になると思いますので、
今回はシャッタースピードと水の表現について、めちゃくちゃ細かく検証しました!
最後に水用の装備についての話もしますのでそちらもお見逃しなく。
- 渓流をシャッタースピードを変えて撮ってみた
- 滝をシャッタースピードを変えて撮ってみた
- 海をシャッタースピードを変えて撮ってみた
- 水用の装備について。フィルターとかカバーの話
- 最後に。水の表現って面白い
渓流をシャッタースピードを変えて撮ってみた
15mm, F22, 1/10秒, iso5000
※以下、渓流撮影はすべてC-PLフィルターを装着して撮影した写真です。
シャッタースピードが1/10秒。
よく見慣れている光景ではないでしょうか。これはこれで水の質感があっていいかと。
ただ、午前5時でまだ明るさが足りてなく、isoをかなり上げざるを得ませんでした。
ここからスローシャッターにすると、光をより取り込むことになるので、isoを下げられる=ノイズが少なくなります。これはスローシャッターのメリット。
15mm, F22, 0.5秒, iso1600
0.5秒までが実際の水流という印象。
15mm, F22, 1秒, iso640
1秒。この辺りがスローシャッターとしてちょうどいい領域ではないでしょうか?
水流の束が見え、多少の現実感を残しながらも、非現実的な滑らかな描写も共存しているシャッタースピードです。
ここからさらに長秒を試しました。
やはり長いほどisoは下げられ、結果画質が改善していきます。
15mm, F22, 10秒, iso100
3秒あたりからかなり緩やかですが滑らかさが増していって、10秒あたりでピークとなります。
これ以上長くしても効果は薄く、NDフィルターも噛ませないと露出オーバーになってしまうためここで打ち止め。
10秒の表現もこれはこれで好きです。
この辺りの使い分けは撮影意図に応じて変えましょう。
- シャッタースピード変化のまとめ!
画像の一部を切り出してまとめてみます!
15mm, F11, 3.2秒, iso100 被写界深度合成あり
画質的にこれがベストでした。今まで撮った写真でも一番うまく撮れたと思います!
が、今思うとやはり1秒の表現も捨てがたいなと思っています^^;
もう少し明るくなるのを待っても良かったなと反省です。
滝をシャッタースピードを変えて撮ってみた
178mm, F8, 1/8秒, iso100
200mm, F11, 1/5秒, iso100
178mm, F11, 0.5秒, iso100
滝は1秒よりちょっとシャッタースピードは速い方がいいかもですね。
1/8秒、1/5秒、0.5秒で比べてみました。
正直表現の違いは渓流ほど感じられません。
どれがいいという訳でもなく、好みの問題になりそう。
わたしは0.5秒は滑らかすぎ、1/5秒くらいがちょうどいいと思いましたが、1/8秒の荒々しい感じもいいですね。
海をシャッタースピードを変えて撮ってみた
波打ち際の波の場合
1/15秒、F14、iso100
波打ち際は穏やかな波の形になります。
まずはごく普通のシャッタースピードで。
三脚を立て、レリーズでシャッターを切ります。
1/15秒では既視感のある波の形状ですね。
1/5秒、F22、iso100
1/5秒で波のエッジにブレが目立ちました。
1/5秒、F22、iso100
一つ前の写真と同じシャッタースピードの1/5秒です。
タイミングを変えて波の引き際を撮ると全然形状が違いますね!
SS1秒前後で波の引き際を狙って撮る。
波打ち際の波は迫力がないため、寄せた時の形があんまり面白くないのです。
撮るなら引いた時。これでシルク感が出ます!
もう少し海に入った場合
さて、これだけでは終われません。
迫力のある波を撮るには海に入る!
覚悟はできてます。三脚ごとカメラを持ち、海に向かって進みます。
1/60秒、F22、iso100
手前を見て頂きたいのですが、1/60秒だと波が氷のように写ります。
これより速いSSだと波が止まっているように見える領域になりますね。
では、どんどんスローシャッターになっていきます。
それを一覧にしてみます!
1/6秒は波の引き際の撮影なので他とちょっと違いますが、およそ1/10秒より遅いシャッター速度でシルク感が出ます。
1/3秒、F22、iso100 これだけ現像頑張った・・・
迫力と優しさが入り混じった写真です。我ながら満足!
水用の装備について。フィルターとかカバーの話
水の撮影に限らず、迫力を出すためには広角レンズをローアングルで、が基本です。
カメラとレンズは濡れない範囲でポジションを落とします。
ただし三脚はがっつり濡れます。海の場合、塩水は錆の原因。分解洗浄が面倒でした・・・
カメラの方は濡れないですが水しぶきはかかってきます。
そこで水用の装備が必要になります。
フィルターについて
レンズのガラスを水から保護するにはフィルターが必須です。
保護フィルターがあるとレンズの保護になります。
ポイントは撥水加工、防汚コートがあるものを選ぶ。ということです。
※フィルター径67mm用。お手持ちのレンズに合う径を選んでください。
↑HAKUBAのXC-PROやマルミのEXUSが該当します。
また、目的に合わせてC-PLフィルター、NDフィルターがあれば、
フィルター効果+保護の一石二鳥です。
わたしの愛用するタムロンSP 15-30mm F2.8 G2では、
前玉が飛び出てるため、円形フィルターが取り付けられません。
そこで角型フィルターを装備。
↑こちらはタムロンの15-30mm用になります。新旧レンズどちらもこのホルダーが使えます。
KANIさんのフィルターはいいお値段ですがその分ガラスの質もいい。
水がついてもレンズクロスもしくはメガネ拭きでさっと綺麗に拭き取れました。
カメラカバーについて
わたしの使ってるα7Ⅲは簡易防滴。
今回は風もなく穏やかな日で状況的に大丈夫そうと判断し裸で撮影しましたが、念の為、カメラのレインカバーを買っておいてました。
もっと激しい環境では使うかもしれませんね!
amazonレビューで、星撮り時の結露防止用に使ってる方もいてなるほど〜と思いました。調べたらカメラのダウンとかあるみたいです。
また本格的に波を撮るなら、一眼用の防水ケースもしくは防水カメラ。
現状防水カメラはソニーのRX0シリーズが最上位の画質みたいですね。
北斎の富嶽三十六景のような瞬間的な波の形を狙ってみたい!
最後に。水の表現って面白い
水といっても、
- 海だと波の荒々しさや引き際の美しさ
- 渓流・滝だと水の勢いと絹のような滑らかさの両立
色々考えることがあって、一筋縄にはいきません。
その辺りに水辺の撮影の楽しさがあるのだと思います。
実際めっちゃ楽しいです!やったことがないなら、ぜひ試してみてくださいね。
それでは!
↓こちらはND1000フィルターを使ったリフレクションの記事です。